新NISA(ニーサ)が2024年からスタートします。
「まだまだ先でしょ!?」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、スタートまで残り4か月余りとなってきており、新NISAに関する新情報が報道される機会も増えてきています。
中にはちょっとビックリするような情報もあったりします。
それに伴い、徳島県という片田舎でファイナンシャルプランナーをしている私のところへも新NISAを使った資産運用の相談やセミナーの依頼が目に見えて増えてきているような状況で、注目度は急激に高まってきています。
そんな中、専門家が口を揃えて発言していることがあります。
それは、「来年になってからでは遅い!今年中に行動を!」です。
今回は、これまでのNISAをご利用の方、これから投資を始めたい方、ファイナンシャルプランナー(FP)としてのアドバイスを求めている方へ、遅れを取らないように新NISAについて最新情報を交え、要点を押さえながら、かつできるだけわかりやすくお話していきたいと思います。
目次
NISAとは?
まずは基礎からお話します。
NISAは、正式には「少額投資非課税制度」と称され、その名の通り投資の利益に課せられる税金が非課税となる制度です。
具体的には、通常、投資の利益に対して20.315%の税金が課されますが、NISAでの投資ならば利益がいくら出ても制度の適用期間内は非課税。
これがNISAの大きな魅力となっています!
NISAの種類については、2023年いっぱいまでは成人向けの『一般NISA』と『つみたてNISA』、未成年向けの『ジュニアNISA』の合計3種類が存在しています。
成人向けの『一般NISA』と『つみたてNISA』は併用できません。
どちらか一方を選択することとなっています。
2024年、NISAはどう変わる?
2024年からは、新NISAが登場します。
それにより、今までの3種類(一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA)から、ジュニアNISAが終了。
未成年の方はNISA制度が新たに使えなくなります。
一般NISAとつみたてNISAはそれぞれ、新NISAの『成長投資枠』、『つみたて投資枠』と姿を変え、1つに統合される形となり、2024年以降は両方同時に利用できるようになります。
その他の主な変更点は以下の4つになります。
- 恒久化され非課税期間が無期限になる
- 1年間に投資できる金額が増える
- 「投資枠」の考え方が変わる
- 選択できる商品に制限がかかる
変更点① 恒久化され非課税期間が無期限になる
2024年以降、NISAは恒久化されます。
「NISA廃止」の可能性がなくなり、期間終了時の対応などにわずらわされることがないため、じっくりと長期的な視点で投資に取り組めるようになります。
また、2023年までのNISAは「5年」「20年」など非課税運用できる期間が定められており、口座を開設できる期間も限られていました。
しかし、2024年以降は非課税期間の制限がなくなり、無期限になります。
変更点② 1年間に投資できる金額が増える
2023年までは、1年あたり一般NISAで最大120万円(つみたてNISAは40万円)までしか投資できませんでしたが、2024年以降は1年あたり最大360万円まで投資できるようになります。
また、これまでは「1年あたりの上限額」のみでしたが、新たに「一生涯の上限額」が設けられ、NISAで投資できるのは1人あたり1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)までになります。
変更点③ 「投資枠」の考え方が変わる
NISAでは、投資できる金額の上限(投資枠)が決められています。
前述のとおり、2024年以降のNISAでも1年あたりの投資枠が設定されていて、さらに一生涯の投資枠(総枠)もあります。
従来のNISAと違うのは、「上限まで使い切っても保有中の商品を売却すれば復活する」という点です。
新しいNISAでは、一生涯の投資枠を「簿価残高方式」で管理します。
購入した時の金額をもとに管理するので、100万円を投資した商品が200万円まで値上がりしても、消費する枠は「100万円」です。
その商品を売却すると、翌年に「100万円」の枠が復活します。
そのため枠を上限まで使い切ってしまっても、売却すればその分の枠が空き、新たな投資をすることができるようになります。(これまでのNISAでは不可)
この『再利用可能に』の変更は投資家にとっては非常に良いことに思います。
しかし一方で金融庁は、この変更が証券会社など販売業者による手数料目当ての短期の乗り換え勧誘につながりかねず、顧客が不利益を被る事態に陥るのではないかと警戒しています。
そのため金融庁は監督指針を見直し、『行き過ぎた行為を見つければ是正を促し、悪質と判断すれば行政処分の対象とする。』としています。
ひょっとしたら皆さんも証券会社など販売業者からそのような勧誘を受けるかもしれません。
その際は毅然とした態度を取られることをオススメします。
変更点④ 選択できる商品に制限がかかる
2023年までも、つみたてNISAで選択できる商品には、『金融庁が定める基準に合致する投資信託』という制限がかかっており、日本に約5,900本存在する投資信託のうち2023年7月31日時点で246本(ETF含む)しか対象となっていませんでした。
一方で、一般NISAについては制限がかかっておらず好きな投資信託を選択可能でした。
しかし、新NISA開始に伴い一般NISAの継承枠である継承投資枠で選択できる投資信託にも制限がかかることとなりました。
対象外となる投資信託は以下のような条件に該当するものです
- 信託期間が20年未満
- 高レバレッジ型
- 毎月分配型
その結果、対象本数は日本に約5,900本ある投資信託のうち、約3分の1の2,000本程度になると言われています。
対象の投資信託一覧につきましては一般社団法人投資信託協会のホームページにある対象商品リストより確認できますので、ご興味のある方はご覧ください。
2023年8月1日時点では合計3回で約1,500本の対象投資信託が公表されており、以下のようなスケジュールで今後も更新されていく予定です。
2023年9月1日 第4回成長投資枠対象リスト公表
2023年10月2日 第5回成長投資枠対象リスト公表
2023年11月1日 第6回成長投資枠対象リスト公表
2023年12月1日 第7回成長投資枠対象リスト公表
2023年12月19日 第8回成長投資枠対象リスト公表
新NISA特徴まとめ
以下に新NISAのつみたて投資枠、成長投資枠に分けて特徴をまとめておきます。
【つみたて投資枠(つみたてNISA継承枠)】
1年あたりの投資額:120万円
生涯の投資総額:成長投資枠と合算で1,800万円
投資期間:無期限
投資対象:金融庁が定める基準に合致する投資信託
投資方法:積立のみ
対象年齢:18歳以上
【成長投資枠(一般NISA継承枠)】
1年あたりの投資額:240万円
生涯の投資総額:1,200万円を超えることはできません
投資期間:無期限
投資対象:上場株や基準に合致する投資信託など
投資方法:積立、単発(スポット)の両方が可能
対象年齢:18歳以上
新NISAに向けて、2023年には何をすればよい?
最初にも述べたように、新NISAのスタートは2024年1月ですがそれから準備を始めるのでは出遅れてしまいます。
2023年中には以下のことを行うことをおすすめします。
2024年を待たずに投資を開始
NISAは少額から始められるので、2023年を利用して練習として始めることが可能です。
またこの期間中の投資は新NISAとは別枠で考えられるので、新NISAの「生涯投資枠の上限」には含まれません。
そのため、2023年中にNISAを始めておけば、2024年からNISAを始めた方と比べて非課税で運用できる金額の総額が多くなります。
投資に関する情報を集める
資産運用の成功の鍵は情報収集です。
世の中にはたくさんの情報が氾濫しているためどれが自分に合った情報なのかを見極めことはカンタンではありません。
しかし、2024年からの新NISAでの投資戦略を練るため、今から多くの情報に触れ精査する能力を付けておくことは非常に大切です。
NISAの始め方
NISA口座にて投資を始める際の手順は以下の通りです。
- 証券会社・銀行などで証券口座を開設する(ネット証券推奨)
- NISA口座を開設する(証券口座と同時開設可能)
- 投資する商品を選定
- 選んだ商品の購入手続きを実施
各金融機関によって提供される商品やサービスは異なるため、自分の投資スタイルや目的に合わせて選択することが大切です。
「したいけど自分で手続きするのは不安。」
「どこの金融機関がいいのか分からない。」
「周りに信頼できるアドバイザーがいない。」
なんていう方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
まとめ
2024年のNISA改正は、投資初心者から経験者まで、多くの人にとって大きなチャンスとなります。
資産運用を成功させるためには、ファイナンシャルプランナー(FP)など信頼できるアドバイザーとの相談や、しっかりとした情報収集が欠かせません。
この機会に投資にチャレンジして、豊かな未来を手に入れましょう!
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