9月20日・21日に開催されたアメリカFOMCにおいて、3会合連続の0.75%の利上げが決定されたことをキッカケとしてアメリカ株は大暴落。
その後9月21日・22日に開催された日銀金融政策決定会合においては現状の金融緩和政策を維持することが決定され、マイナス金利は続くことになりました。
直後にスイスが0.75%の利上げと、マイナス金利政策の終了を発表したため、政策金利がマイナス圏に沈むのは世界の主要中央銀行で日本だけとなりました。
それを受けて、為替は24年ぶりの1ドル145円台を付け、年初から約30円の下落。
日本株も大きく下落をしています。
日本政府は、同じく24年ぶりに円買いドル売りの為替介入を行ったり、ニューヨーク証券取引所で岸田首相がNISAの恒久化を表明し、日本への投資を促すなどあの手この手を打っていますが、今のところ効果は出ていません。
資産運用の世界はまさに大荒れ。
嵐の真っただ中にいます。
そんな状況ですが、明るい話題もちらほら出てきています。
それは、アフターコロナの世界が見えてきたこと。
いくつかの政策変更により、経済の正常化が見えてきています。
今回は、そのアフターコロナの世界へ繋がる政策の変更と、それを受けて我々が不利益を受けること、気を付けないといけないことをFP(ファイナンシャルプランナー)としてお話していきたいと思います。
目次
アフターコロナへ繋がる政策転換
9月22日、岸田首相は訪問中のニューヨークで記者会見を行い、10月11日から1日あたりの入国者数の上限を撤廃すると表明しました。
同時に個人旅行も解禁し、ビザ取得は短期滞在なら免除とします。
世界の主要7か国(G7)の中で新型コロナ対策で入国者数を制限していたのは日本だけとなっていたため、これで足並みは揃います。
さらに現在は一部の空港に限っている国際線の受け入れについても、松野官房長官は、「今後の就航予定に応じ準備が整い次第、順次再開する。」と明らかにしています。
現在進行している円安は、訪日観光客(インバウンド)の受け入れについては大きな追い風となるため、この受け入れ再開が大きな景気刺激になるのではないかと期待されています。
また、国内においても同10月11日から、
国内の観光代金を補助する『全国旅行割』
チケット料金を割り引く『イベント割』
を実施し、コロナ禍で苦しんできた宿泊業、旅行業、エンタメ業などを支援することを決めています。
このように明るい話題もある一方、気を付けないといけないこともあります。
それは、本日9月26日から新型コロナ感染者の全数把握を全国一律で簡略化することによる弊害で、新型コロナになっても入院給付金が受け取れない可能性が出てきているんです。
コロナになっても入院給付金が出ない!
新型コロナウイルスの感染者の発生届について、高齢者らリスクの高い人に対象を限定する全数把握の簡略化が26日、全国一律で始まりました。
これにより感染者の8割を占めているとされる若者の軽症者は届け出が不要になり、医療機関や保健所の事務負担が減ると言われています。
その一方、感染者数の把握ができなくなる懸念も踏まえ医療機関などに日ごとに診断した感染者の年代別人数の報告を求めるそうです。
当初は、「感染者数が把握できなるなるのでは?」なんて意見もありましたが、その点は安心してよそうです。
ですが、大変なのはここから。
この変更より、コロナになっても入院給付金がもらえない人が続出してくるんです。
一般的には医療保険に加入し、入院したら受け取れる入院給付金ですが、新型コロナに感染した場合は、病床が満床で入院できないことを想定し、ホテルや自宅で療養しても『みなし入院』として入院給付金が支払われていました。
新型コロナにかかれば、軽症でも10日間の隔離が必要で、仕事ができないケースが多々あったため、この入院給付金をありがたがっていた方は多いと思います。
それが、全数把握が簡略化されることにより、入院給付金を受け取るための要件が次のように変わりました。以下どれか1つでも該当する方が対象者です。
①65歳以上の方
②入院を要する方
③重症化する恐れがあり、新型コロナ治療薬の投与、または酸素投与が必要な方
④妊婦の方
ようするに、軽症の65歳未満であれば、仕事ができなくても入院給付金はもらえないということです。
これは結構痛手ですよね。
正常化している過程では仕方ないことなのかもしれないですが、『軽症ならもう入院給付金は貰えない』と情報をアップデートしておいてくださいね。
また変更がありましたらお伝えしたいと思います。
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