2021年6月16日に損害保険料率算出機構は、
火災保険の参考純率の適用期間を10年から5年に短縮することを発表しました。
これにより、損害保険各社は家屋や家財の損害を補償する火災保険について10年契約を廃止し、最長5年ごとの更新に改めることになります。
この改定が入るタイミングが、2022年10月からなんです。
ですが、実はこの契約期間の短縮は今回が初めてではありません。
以前は、最長36年までの長期契約が可能でした。
その頃は住宅ローンの返済期間に合わせて35年という長期契約を結ばれていた方も多くいらっしゃいました。
しかし、2015年10月に36年契約が廃止され最長10年ごとの更新に改められたんです。
それから7年・・・
今度は最長5年ごとの更新に改められます。
今回は、
①なぜそうなったしまったのか?
②それが火災保険契約者にどのような影響を与えるのか?
をお伝えしていきたいと思います。
もう1つの大きな変更
最長契約期間の短縮とともに、注目されている大きな変更があります。
それは損害保険料率算出機構が火災保険の参考純率の適用期間の短縮と同時に発表したもので、
個人向け火災保険料の目安となる「参考純率」を全国平均で10.9%上げると発表しました。
ようするに、火災保険の保険料が平均1割以上値上がりするということ。
この火災保険料引き上げは相次ぐ自然災害で保険金支払いが急増していることを反映した形ですが、
値上げは直近4年間で3度目となり、値上げ幅は過去最大となっています。
それは損害保険料率算出機構が火災保険の参考純率の適用期間の短縮と同時に発表したもので、
個人向け火災保険料の目安となる「参考純率」を全国平均で10.9%上げると発表しました。
ようするに、火災保険の保険料が平均1割以上値上がりするということ。
この火災保険料引き上げは相次ぐ自然災害で保険金支払いが急増していることを反映した形ですが、
値上げは直近4年間で3度目となり、値上げ幅は過去最大となっています。
なぜ最長契約期間が短縮され続けているのか?
まずは、火災保険の保険料がどうように設定されているのかをお話します。
火災保険の保険料は、建物の構造や所在地など、様々な要素で決まっていきます。
建物の所在地によって、台風など自然災害による損害の発生率も変化します。
損害保険料率算出機構が、どれくらいの頻度で災害が発生するか、ある程度見通しを立てて参考純率を設定します。
保険会社はそれを参考に保険料を設定しているのです。
ではなぜ最長契約期間が短縮され続けているのか?
それは、近年大規模な自然災害が多発しているからに他なりません。
2011年3月11日に発生した東日本大震災。
ご存知のように日本列島に甚大な被害を及ぼしました。
そしてその4年後、火災保険の最長契約期間は10年に見直しされています。
ですがそれ以降にも、大規模な自然災害が多発しています。
例えば、2018年の西日本豪雨や2019年の台風19号などがそれにあたります。
なんと、2018年、2019年には国内損保の災害関連保険金の支払いが1兆円を超え、各社の火災保険収支は赤字を余儀なくされています。
しかも、地球温暖化などの影響から、自然災害が発生するリスクは上昇を続けています。
南海トラフなどもそれに含まれているんだろうと思います。
そのため、火災保険の値上げだけでは収支の改善が厳しい状況です。
そこで、火災保険の最長契約期間を短縮し、災害リスクの上昇をより早く保険料に織り込むことで、十分な保険金支払いのための余力を保とうとしているのです。
保険会社が、災害リスクの上昇を保険料に織り込んで改定した場合、その影響を受けるのは、改定後に新規契約するか、更新した時。
例えば、10年の長期契約で、かつ一括で保険料を払っている場合、改定後の保険料が反映されるタイミングは、次の火災保険更新時にあたる10年後です。しかし、最長契約期間を5年にすることで、従来よりも早く改定後の保険料を適用することができます。
このように、保険会社にとっては、保険の契約期間を短くして保険料改定の反映を早くすることで、収支の改善ができるようになるんです。
火災保険の保険料は、建物の構造や所在地など、様々な要素で決まっていきます。
建物の所在地によって、台風など自然災害による損害の発生率も変化します。
損害保険料率算出機構が、どれくらいの頻度で災害が発生するか、ある程度見通しを立てて参考純率を設定します。
保険会社はそれを参考に保険料を設定しているのです。
ではなぜ最長契約期間が短縮され続けているのか?
それは、近年大規模な自然災害が多発しているからに他なりません。
2011年3月11日に発生した東日本大震災。
ご存知のように日本列島に甚大な被害を及ぼしました。
そしてその4年後、火災保険の最長契約期間は10年に見直しされています。
ですがそれ以降にも、大規模な自然災害が多発しています。
例えば、2018年の西日本豪雨や2019年の台風19号などがそれにあたります。
なんと、2018年、2019年には国内損保の災害関連保険金の支払いが1兆円を超え、各社の火災保険収支は赤字を余儀なくされています。
しかも、地球温暖化などの影響から、自然災害が発生するリスクは上昇を続けています。
南海トラフなどもそれに含まれているんだろうと思います。
そのため、火災保険の値上げだけでは収支の改善が厳しい状況です。
そこで、火災保険の最長契約期間を短縮し、災害リスクの上昇をより早く保険料に織り込むことで、十分な保険金支払いのための余力を保とうとしているのです。
保険会社が、災害リスクの上昇を保険料に織り込んで改定した場合、その影響を受けるのは、改定後に新規契約するか、更新した時。
例えば、10年の長期契約で、かつ一括で保険料を払っている場合、改定後の保険料が反映されるタイミングは、次の火災保険更新時にあたる10年後です。しかし、最長契約期間を5年にすることで、従来よりも早く改定後の保険料を適用することができます。
このように、保険会社にとっては、保険の契約期間を短くして保険料改定の反映を早くすることで、収支の改善ができるようになるんです。
火災保険契約者に与える影響
ではこの最長契約期間が10年から5年に見直されることにより、
火災保険契約者にはどのような影響があるのでしょうか?
メリットとデメリットに分けて見ていきましょう。
火災保険契約者にはどのような影響があるのでしょうか?
メリットとデメリットに分けて見ていきましょう。
メリット
最大のメリットは、火災保険の契約内容を見直す機会が増えることです。
保険は1度契約してしまうと、契約内容を確認したり、見直しをするケースはあまりないかと思います。
そのため、長期契約ならば、見直す機会は必然と少なくなってしまいます。
ですが、保険はもしもの時のもの。
そのもしもの時に、契約内容によっては『保険金が出ない』であったり、『思ったより少ない』なんてことも考えられます。
契約内容を確認しておくことは非常に大切ですし、その時代時代に合せて新たな特約がリリースされる場合もあります。
状況に合せて補償内容を変更することができるようになるんです。
保険は1度契約してしまうと、契約内容を確認したり、見直しをするケースはあまりないかと思います。
そのため、長期契約ならば、見直す機会は必然と少なくなってしまいます。
ですが、保険はもしもの時のもの。
そのもしもの時に、契約内容によっては『保険金が出ない』であったり、『思ったより少ない』なんてことも考えられます。
契約内容を確認しておくことは非常に大切ですし、その時代時代に合せて新たな特約がリリースされる場合もあります。
状況に合せて補償内容を変更することができるようになるんです。
デメリット
続いてはデメリットです。
デメリットは2つあるかと思います。
まずは、手間が増え、更新を忘れる可能性が高まることです。
保険の契約は内容が難しかったり、手続きが煩雑だったりすることがあるので注意が必要です。
自動継続特約に入っているかどうかチェックしてみてください。
続いてのデメリットは、保険料の支払い額が増えることです。
この点を心配されている方は非常に多いのではないかと思います。
火災保険の保険料は、なるべく長期間の保険料を一括で支払った方が、安くなる傾向があります。
そのため、保険の最長契約期間が10年から5年に短縮されれば、保険料の割引率が低くなるため、保険料の負担が増えます。
デメリットは2つあるかと思います。
まずは、手間が増え、更新を忘れる可能性が高まることです。
保険の契約は内容が難しかったり、手続きが煩雑だったりすることがあるので注意が必要です。
自動継続特約に入っているかどうかチェックしてみてください。
続いてのデメリットは、保険料の支払い額が増えることです。
この点を心配されている方は非常に多いのではないかと思います。
火災保険の保険料は、なるべく長期間の保険料を一括で支払った方が、安くなる傾向があります。
そのため、保険の最長契約期間が10年から5年に短縮されれば、保険料の割引率が低くなるため、保険料の負担が増えます。
保険料を安く抑えるために検討してほしいこと
事情があり、保険料が高いことを承知の上で、短期契約を続けている方はこの限りではありませんが、
保険料を安く抑えたい場合、最長契約期間が5年間に短縮される前に、より割引率の高い長期契約を結ぶことも選択肢になります。
現在10年、5年などの長期で火災保険に契約しており残り保険期間が数年という方は変更すべきか迷うかもしれません。
しかし、長期の火災保険は、途中で解約をすると、まだ経過していない期間の火災保険料が解約返戻金として戻ってくるので、
それを元手に、新たに10年の火災保険に契約する方法もあります。
なお、保険会社によって解約返戻金の割引率は異なるので、保険会社に確認し、長期契約の中途解約シミュレーションをしたうえでメリットがあるかを事前に確認しましょう。
また、建物の所在地や構造によっては、2022年の改定後の火災保険料の方が安くなる可能性もあります。
そのため、改定前に、契約を変更してメリットがあるか、こちらも事前に確認することがおすすめです。
保険料を安く抑えたい場合、最長契約期間が5年間に短縮される前に、より割引率の高い長期契約を結ぶことも選択肢になります。
現在10年、5年などの長期で火災保険に契約しており残り保険期間が数年という方は変更すべきか迷うかもしれません。
しかし、長期の火災保険は、途中で解約をすると、まだ経過していない期間の火災保険料が解約返戻金として戻ってくるので、
それを元手に、新たに10年の火災保険に契約する方法もあります。
なお、保険会社によって解約返戻金の割引率は異なるので、保険会社に確認し、長期契約の中途解約シミュレーションをしたうえでメリットがあるかを事前に確認しましょう。
また、建物の所在地や構造によっては、2022年の改定後の火災保険料の方が安くなる可能性もあります。
そのため、改定前に、契約を変更してメリットがあるか、こちらも事前に確認することがおすすめです。
不安を感じた人はこうして!!
ここまで色々書いてきましたが、不安に感じた方も多いのではないでしょうか?
「私どうしたらいいの?」という方は、
こちらを参考に3つの行動を起こすことをオススメします。
「私どうしたらいいの?」という方は、
こちらを参考に3つの行動を起こすことをオススメします。
契約内容を確認する
まずは契約内容を確認しましょう。
保険料が安いか高いかも非常に大切ですが、
安くても、もしもの時に保険金が出なければ意味がありません。
この機会に是非確認してみてください。
保険料が安いか高いかも非常に大切ですが、
安くても、もしもの時に保険金が出なければ意味がありません。
この機会に是非確認してみてください。
残り契約期間を確認する
「私長期契約をしているから大丈夫!!」
そう思っていても、残りの契約期間はあと数年・・・
なんてことも考えられます。
その場合は、保険料が上がり、最長契約期間が5年に短縮される前に解約し、
解約返戻金を受け取ったうえで、新しい契約を結ぶ方が保険料がトータル安く抑えられる場合が往々してあります。
残り契約期間を確認し短い場合は、比較検討してみてください。
そう思っていても、残りの契約期間はあと数年・・・
なんてことも考えられます。
その場合は、保険料が上がり、最長契約期間が5年に短縮される前に解約し、
解約返戻金を受け取ったうえで、新しい契約を結ぶ方が保険料がトータル安く抑えられる場合が往々してあります。
残り契約期間を確認し短い場合は、比較検討してみてください。