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【重要】2022年に行われる年金制度改正6選

【重要】2022年に行われる年金制度改正6選

コロナの関係で開催できていなかったリアルセミナーを久しぶりに本日開催いたしました。
もちろん感染対策に気を付けての開催です。
今回のセミナーでお伝えしたかったことは大きく分けて3つ。

①公的年金のキホンと年金は今後どうなっていくのか?
②なぜ資産運用が必要なのか?
③どういう運用をするのがいいのか?

でした。

如何せん久しぶりのリアルセミナーかつ、初めての会場だったので改善の余地・伸びしろはかなりありそうですが、一生懸命お話をさせていただきました。

今回のブログでは、セミナーでお話した内容を抜粋し、『今年行われる年金制度改正6選』をお伝えしたいと思います。

すべてが今までよりも便利になったり、将来受け取る年金額が増えるための改正なので、

『知っているだけで得をする』ことができる内容となっています。

年金手帳廃止

今年4月以降、年金手帳が廃止されます。

年金手帳とは、国民年金被保険者資格の取得手続きを行った方に発行されるもので、

昭和49年11月から平成8年12月までに被保険者資格の取得手続きを行った方 → オレンジ色
平成9年1月から令和4年3月までに被保険者資格の取得手続きを行った方 → 青色

という風に年代よって色が変わりながら発行されていましたが、なくさないように大切に保管することをもとめられていました。
しかし、その年金手帳が廃止になり『基礎年金番号通知書』というカードのようなものに変わります。

こういう話をすると、「なら年金手帳は捨ててもいいの?」と思う方もいらっしゃるかとは思いますが、それは絶対にしないでください。
変更になるのは、今後被保険者資格の取得手続きを行い、初めて年金制度に加入する方です。

今すでに年金手帳をお持ちの方はそのままそれを使うことになり、『基礎年金番号通知書』は発行されません。
大切に保管してください。

老齢年金の繰り下げ受給が75歳まで延長

こちらも今年の4月から改定になります。

老齢年金は原則65歳からの受取となりますが、受け取り開始のタイミングを後にずらして受給(繰り下げ受給)することが可能です。
この繰り下げの受給の期間が今月いっぱいまでは70歳でしたが、これが75歳まで延長になります。

「貰うの遅らせたら、死ぬまでに貰える期間が短くなるから損じゃない?」と思う方もいらっしゃるかと思います。
実は貰うのを1ヵ月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増額する仕組みになっているんです。しかも一生涯です。

ということは、5年間遅らせる(70歳から受け取る)ことにすれば、年金額は42%増える計算になります。
それが4月から10年間遅らせる(75歳から受け取る)ことが可能になるので、最大で年金額を84%増やすことが可能になります。

もちろん貰うタイミングを遅らせて、早く亡くなってしまったら本末転倒と思う方もいるかと思います。
ですが、増える金額も非常に大きいですし、選択肢があるということはいいことです。

老齢年金の繰り上げ受給時の減額率が減少

繰り上げ
こちらも今年の4月から改定になります。

老齢年金は原則65歳からの受取となりますが、受け取り開始のタイミングを前にずらして受給(繰り上げ受給)することが可能です。
この繰り上げは60歳まで可能です。

今月いっぱいまでは繰り上げた場合、月0.5%年金額が減ることになっていました。
つまり、5年間繰り上げる(60歳から受け取る)とすると年金額が30%減っていました。もちろん一生涯です。

それが4月から月0.4%年金額が減額へ変更になります。
そうすると、同じように5年間繰り上げる(60歳から受け取る)としても年金額は24%の減額で済むようになり、60歳以降働くつもりはないなど、少しでも早く老齢年金を受け取りたい方にとって良い改正となっています。

働きながら受け取れる年金額の要件緩和

在職老齢年金
ここに該当する改正には、『在職老齢年金改正』、『在職定時改定』があります。

1つずつご説明いたします。

在職老齢年金改正

現行、60歳~64歳の方が働いている場合、月収と年金額の合計が28万円を超えていた場合、もらえるはずの年金額の一部または全額が支給停止となっていました。

しかも支給停止になった年金は仕事を辞めてももらえない仕組みです。
そのため、60歳を超えた方の労働意欲を削ぐ原因の1つとなっていました。

それを是正するために行われたのがこの改正です。

今回の改正により、60歳~64歳の方が働いている場合、月収と年金額の合計が47万円を超えない限り、もらえるはずの年金額の一部または全額が支給停止にならないこととなります。

例えば、月収と年金額の合計が47万円の方がいたとすると、現行では年金額が最高95,000円減額されることになっていました。
しかし改正後は減額が0円となるため非常に大きなメリットのある改正です、

在職定時改定

在職シニア②
次は、65歳以上でも厚生年金保険に加入して働いている方にとって良い改定です。

65歳以降でも厚生年金保険に加入し働けば当たり前ですが将来もらえる年金額が増えることになります。
しかし現行では、65歳以降に働いた場合の年金額増額の反映は退職後でした。
働いているからといって毎年少しずつ増える訳ではなかったんです。

それが今回の改定により、それまでに納めた保険料をもとに毎年10月に年金額が見直されることになりました。

これにより、65歳以降に退職せず働き続けても毎年年金額が増えることとなります。

短時間労働者の社会保険適用範囲が拡大

扶養
現状では、短時間労働者(パート・アルバイトなど)の方でも収入が130万円を超える場合は厚生年金保険に加入する必要があります。

しかし、ご存知ではない方が多いかと思いますが、2016年10月から事業規模(従業員数)常時500人超の事業所においては、約106万円(月8.8万円)を超えると厚生年金保険に加入する必要が出るように改正されていました。

それが今年10月から常時100人超の事業所へ拡大され、
2024年10月からは常時50人超の事業所へ拡大されます。

この改定に関してはネガティブに捉えている方も多いと思います。

なぜかというと、厚生年金保険に加入すると保険料を払わないといけないので手取り額が減ってしまうからです。
ですがその分将来受け取れる年金は増えますし、収入150万円まで働くことができるようになり、トータルで得になるケースが多いです。

130万円の壁はパートやアルバイトの方の労働意欲を削いでいた側面もあるので非常に良い改正だと思っています。

また、適用範囲については収入要件以外も労働時間や、勤務期間、学生は除外など複数の要件があります。

iDeCoの加入・受給年齢引き上げ、企業型DCとの併用も可能に

iDeCo
こちらは公的年金の話ではなく、私的年金に関する話しですが、非常に大事な改正です。

まず、現行ではiDeCoの受給開始年齢は60歳~70歳となっておりますが、これが今年4月より60歳~75歳に引き上げられます。
これにより、運用可能期間が延び、運用成績が良くなることが期待できます。

また、加入年齢も現行では20歳~60歳未満となってありますが、今年5月より20歳~65歳に引き上げられます。

また、現行では企業型DC(企業型確定拠出年金)に加入している場合、会社の許可がなければiDeCoには加入できませんでした。
それが今年10月より本人の意思だけでiDeCoにも加入できるようになります。
ただし、マッチング拠出をしていない場合に限られますので注意が必要です。



いかがでしょうか?
今回の改正は2012年以来10年ぶりの大型改正と言われています。

これ以外にも今年は成人年齢が18歳に引き下げられるなど大きな改正が目白押しです。

それらを正しく理解すれば、損をせず得できるようになると思います。
是非参考にしてください。



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